今年7月のゼミ配属に向け,現2年生の研究室訪問が始まりました。 まずは二人の学生に対し,研究室の運営方針やテーマ選択のスタンスについて説明を行いました。
本学は数学教育の研究者が多いため,「教育系のゼミならどこでもいい」と考えてしまう学生も一定数存在します。しかし,数学教育と一口に言っても研究ジャンルは多岐にわたり,研究室との「相性」は極めて重要です。 私の研究室の場合,「現場ですぐに使えるノウハウを知りたい」「模擬授業で実践力を磨きたい」という動機で配属されると,理論的な深掘りに「思っていたのと違う」と戸惑うことになりかねません。一方で,先輩の卒論発表を聞いて「このテーマと向き合いたい」「理論的背景を粘り強く理解したい」と考える学生にとっては,代えがたい学びの場になるはずです。
「後悔しないよう,計画的に研究室訪問をしよう」と事あるごとに伝えていますが,実際に行動に移せる学生はほんの一握りです。 私は,講義の成績と研究能力は別物だと考えています。「成績は優秀だが,成長のための行動が伴わない人」よりも,「成績は振るわなくとも,成長に向けて自ら動ける人」にこそ,ぜひ門を叩いてほしいと願っています。もちろん「成績優秀で,かつ熱意も行動力もある人」が来てくれれば,それに越したことはないのですが(笑)。
この時期に動き出せる学生には,自ゼミへの志望に関わらず,確かなやる気を感じて嬉しくなります。逆に,配属直前になって自分の予定を優先し,慌てて話を聞こうとする学生には,正直なところ苦手意識を覚えてしまいます。 ゼミ配属の決定権は学生側にあり,教員の側が選ぶことはできません。それゆえ,この時期は期待と不安が複雑に絡み合います。
素敵な学生との出会いを願いながら,私自身もまた,今日一日の研究に励みたいと思います。
