7月8日(月)に第2回目の附属高校授業研究会を実施しました。
1学期は教育実習や定期テストの関係でうまく日程調整ができず,実施回数が少なくなってしまいました・・・
今回は,高校2年生のクラスで実施された数学B「特性方程式」の授業を参観しました。
教師から天下り的に指導されがちな特性方程式について,生徒主体で展開したいという思いで企画された授業でした。
結果として,”やや”天下り的な指導な感はあったものの,生徒が周囲と話し合いながら,数列をいくつかずらすことで等比数列に帰着できると気づくことができました。「既習を振り返って,類似の構造に着目し考えを帰着させる」という行為は小学校から高等学校まで一貫して大切にされるべき視点だと考えています。今回,高等学校の授業において,その視点を大切にした授業が展開されたことの意義は大きいでしょう。一方で,こうした数学との向き合い方は一朝一夕で実現されるわけではありません。日々の何気ない授業の中にある小さな発問の繰り返しによって意識できるようになるものだといえるでしょう。その意味では,「特別な授業」ではなく「日々の授業」を参観し,研究者・教員・学生がフラットに議論できる機会は重要だと思います。
私からは「等比数列への帰着のさせ方」を視点として授業改善案を提案させていただきました。特に「与えられた式のどこに着目すればうまく帰着できるのか?」「どんな思考のプロセスを経ると生徒の負担が減るのか?」を議題とし,一方的な指導にならぬように気をつけました。
文系のクラスということで必ずしも数学が好きな生徒ばかりではありませんでしたが,一生懸命に数学と向き合う姿が印象的でした。私の介入によって,教師だけでなく,生徒の数学との向き合い方も進化させられると嬉しいです。
引き続き,取り組みにご賛同いただける教員の方を募集しています。