今回のゼミでは,Pirie & Kieren(1994)の論文レビューでした。超越的再帰モデルの研究です。
当該学生は,小集団における数学学習の進展の様相を捉えようとしていて,その過程で「理解をどのように記述するか」が話題となり,これを読むこととなりました。古典的な論文でありながら,引用は1000件を超える名作です。私もM1のときに読んだことがある論文だったので,少し懐かしかったです。
Folding Backの概念が議題に上がりましたが,これは著者がこだわった点かなと感じているので,そこに着目できたのは良いことだと感じました。一方で,この論文が執筆されたのは私が生まれた年なので,もう30年も前です。現代の教育事情に合致した理論なのか?修正するとしたらどこなのか?等々,次のステップへと学びを深めて欲しいと思います。