いよいよ4年生になったので,卒業論文を意識した指導が始まりました。
あまり強く言ってこなかったこともあってか,先行研究との向き合い方が雑な印象を受けます。
「ただ読む」「まとめる」だけでは研究にならない(「研究とは何か」はより深い問題)と考えていますが,今回はそういったレビューになってしまったことで,質疑も「〜はどういう意味ですか?」に終始してしまいました。これでは,良い卒業研究は難しくなるでしょう。質疑の質は,発表の質の影響を大きく受けると気がついたと思うので,発表者には今回の発表をバネに頑張っていただければと思います。そんな背景あっての書き出しでした。
今回は,数学的一般化の発表でしたが,受身的な発表であることも影響して,根本的な概念に関する捉えが不味かったと思います。「書いてあることを答えられる」のは当然として,「書いていない背景に目を向ける」を意識してほしいなと思います。
「Mathematical Generalization」については,日本ではそれほど盛んに整理されていない気がしますが,海外に目を向けると20世紀から成果が蓄積されています。ただこなすだけの卒業論文にならないと嬉しいなと思いつつ,次回からも厳しく指導できればと思います。