教育研究大会@広島大学附属中・高等学校

11月25日(土)に広島大学附属中・高等学校で開催された教育研究大会に参加してきました.

私自身にとっては,今年の3月まで勤務していた学校に戻ることになるわけで,色々としみじみしました.笑
当日は,「プログラミングを用いた論証指導(中1)」,「サイクロイド(高1)」の授業を参観させていただきました.

個々の内容に踏み込みすぎるとネタバレ問題になりかねないのでふわっと.

最近は「プログラミング」が流行っているので,数学学習でもこれを取り入れようとする動きがあります.この類の授業を参観するたびに「真新しさ」を感じるので,見ていてとても楽しい思いになります.
一方で,「手書きならではの良さ」も感じざるを得ません.

例えば,三角形の内接円や外接円の作図について「なぜその作図で良いのか?」を検討させる場合には,辺(や角)の相等関係に気づくことが大切ですが,これは「同じ長さを取る」とコンピュータに命令するよりも「コンパスの開き具合を変えない」という具体的操作の中から気づきたい点です.そもそも.「同じ長さを取る」と命令できる子は相等関係の必要性に元々気づいているわけですから,「すでに知っている数学的事実をコンピュータに入力するだけ」になりかねず,これでは学びの目的が「数学」ではなく「プログラミング」になってしまいます.
今回の授業は実はあんまり細かく参観できていなかったのですが,テーマを拝見してそんなことを感じていました.
私自身,プログラミングを数学学習に取り入れる可能性について検討し続けていきたいなと思います.

「サイクロイド」に関する授業も非常に刺激的でした.最近,計算尺の面白さに気づいたばかりですが,新たにサイクロイドが加わってしまいました.笑
嬉しい悩みです.
こちらは打って変わって自作のアナログ教材を用いた授業で,生徒の予想を大切にしている授業でした.
生徒のリアクションがとてもよく,無理に現実の場面に返さずに数学の世界にどっぷり浸かる経験の重要性を感じました.「生徒ウケを良くするために現実場面を!」みたいになりがちな雰囲気に「意義あり!!」を突きつけていただいたような気がして嬉しかったです.

そして何より,昨年度まで担当していた生徒が,石川が来校していることに気づいてわざわざ会いにきてくれました.とても嬉しかったです.
私の大学のアドレスを調べて定期的にメールをくれる生徒もいるのですが,私の立場が変わってもこうして覚えていてくれるのは嬉しいです.「教育」に携わる醍醐味かもしれません.

「また先生の数学の授業受けたいです!」が社交辞令だろうとなかろうと嬉しいものは嬉しいですね.また教壇に立ちたいです.
「太りましたね」は余計な一言でしたけど・・・