6月22日(土),23日(日)に奈良教育大学で開催された全国数学教育学会 第60回研究大会に参加しました。発表は2日目の午後に行いました。
今回は,否定の使用法が日常生活と数学学習で異なることに着目し,生徒がどのように否定的な思考法を用いているのかについて分析しました。個人的には思いの強い論考です。尊敬する先輩研究者にご参加,質問いただき,その鋭さにタジタジしましたが,投稿までの視点がはっきりとしました。やはり発表しないと質は上がらないと感じました。
学会に参加するたびに自分の能力のなさに絶望するわけですが,優秀な先輩の背中を追うことや追随する(すでに抜かれている)後輩研究者から刺激を受けることはとても重要な機会に思います。そして,これは現場の先生方も同じではないかなと。つまり,授業の上手い先輩に憧れ,追随する後輩の存在によって,気付かぬうちに自分も成長するという構図です。
悲しいかな,「勉強したいが今の勤務校ではその雰囲気がない」というお話も聞きます。これは,環境のせいにするのではなく,自らが外へと働きかける機会と捉えるべきでしょう。
日数教の夏大会は適切な場かもしれません。日本数学教育”学会”が主催なので一歩が踏み出せないという話も聞きますが,思い切って参加してみると,かなり参加しやすい雰囲気であることに気づくと思います。発表自体も学術的なものはほとんどなく(研究者のいう”研究”,現場のいう”研究”にはズレがあるので,研究者から見て学術的でないからといって意義がないというわけではないことに注意が必要です!)が,自らの実践をさらに良くしたい,実践を知って世に広めたいという野心あふれるものばかりです。愛知県の先生で、参加するハードルが高いと感じている場合、ぜひ私にお声がけください。日本中の仲間と交流の場を設定します。
私も大学に転職して早1年半が経過します。
何も県の教育に貢献していない感じがして未熟さを痛感する毎日ですが,コツコツと取り組んでいきます。