第3回附属高校授業研究会(2024. 7. 8)

第2回と同日,附属高等学校にて数学Ⅰ「二次関数」の授業研究会を実施しました。

このクラスでは,2〜3割程度の子がノートではなくタブレットに記録を残していたのが印象的でした。話は二次関数から逸れますが,電子端末の利用によって,ノートの共有や参考書の問題等のトリミングなどが容易となります。これは例えば,欠席の生徒を助けることになるでしょうし,一方で自分で記録を取らずとも後からデータだけもらえば良いと考える生徒も産むでしょう。その是非はここでは論じませんが,現代の教育の在り方を考えさせられる良い機会となりました。

授業では,「x=2で最小値を取るような下に凸の二次関数をたくさん定めましょう」という課題を中心として展開されました。問題設定の意図は,定義域の有無や関数の中で注目すべき要素,軸と定義域の関係によって最小値を示す位置がどのように変化するのかについて生徒に主体的に議論させることにありました。実際,生徒は多くの関数を挙げていく中で,挙げられた式に共通した要素を発見し,一般的に説明しようと試みていました。

活動としてはシンプルですが,「x=2の時の値を求めなさい」や「この関数の最小値を求めなさい」と言いがちな場面を反省することで,生徒主体の活動を生み出すことができました。この活動自体は私が発案したものではなく授業者が自発的に設定したものです。とても良かったと思います。

私が現場で働いていた際,「二次関数」の単元はとても好きな内容でした。生徒が主体となって条件を変更しやすい内容だからです。生徒の側から見れば「場合わけがややこしい!」と言いがちな内容ですが,関数の動きをしっかりと分析しその仕組みについて捉えることができればさほど難しいことではないと気づけると考えています。私が指導していた生徒層はかなり優秀だったこともあるかもしれませんが・・・

さて,第3回も内容的にはかなり充実したものとなりました。
しかし,まだまだメンバーや若手の勢いが足りません。ぜひ本取り組みの趣旨に賛同いただき,ご参加いただける方を募集しています!